2011年7月8日金曜日

イエラムサンタマリア。



沖縄県・伊江島のサトウキビの搾り汁からできたラム酒「イエラムサンタマリア」は、伊江島の南海岸にある伊江島蒸留所で作られています。
今年初めのラム酒作りの原料、サトウキビは2010年1月~3月、2011年1月~2月に収穫された伊江島産です。1日1トンのサトウキビを1本1本圧搾機で絞ってサトウキビジュースを作ります。この作業を毎日繰り返し1年分の原料を冷凍保存して、ラム酒を仕込む度にその分量だけ解凍して使います。


原料に酵母を加え醗酵、その醗酵液(もろみ)を常圧単式蒸留器で蒸留します。熱を加えられて蒸発したアルコールは冷却管で冷やされて液化し落ちてきます。そのおいしいとこだけを貯蔵タンクに保管します。
それからふたりはしばらく違う人生を歩みます。

●オーク樽へ詰められ寝かされる「イエラムサンタマリア ゴールド」。

10年以上使われた中古樽、大部分は北海道余市から送られてきましたが、中にはスコットランドではないかと思われる表示のあるものもあり、聞くとオーク樽は世界中を旅しているようです。しっかりと内側を焦がされて(チャーといいます。)たがをはめられて、海を越えてやってきました。
この樽で熟成する醍醐味はやはり樽香、うっとりとするような甘みと鼻腔の奥をくすぐる華やかさをもっています。ゆっくりとゆっくりと深みを増していく香り、そのふくよかさを是非味わってほしいです。

●もうひとつ、ステンレスタンクで熟成される「イエラムサンタマリア クリスタル」。

樽香という強い味方を持つゴールドと違い、原料そのものの良し悪しと、小細工がきかないむずかしさを持つホワイトラム(ブランの方がなじんでますか?)。原酒の性格が素直に出る正直なラム。
一番の特徴は、サトウキビの香りが濃厚な事。イエラムはサトウキビの搾り汁を100%使って作るラム。よく飲むラムとはその違いがはっきりします。
よくお邪魔するバーのマスターに「ダイキリでちゃんとうまいホワイトがほしい」と言われております。
その日までもう少しかもしれません。

しっかりした原酒と丁寧な熟成方法。それにディスティラーの技と愛情が加わり、おいしいラムが育ちます。
まだ生まれたてのイエラムサンタマリア。
まっすぐで素直なラムをまず作りたい。
そう思います。

こんな気持ちに満ちている伊江島蒸留所。
ただ今、見学は受け付けておりませんが、早い時期にご覧いただけるように準備いたします。個人的な趣味としては、工場の中に気ままなバーでも開いて、汗を冷ましながらラムを飲み交わす空間も作りたいと夢見ています。

1 件のコメント:

  1. とても魅力的な記事でした。
    また遊びに来ます!!

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